データで見るソーラーパネルの不具合発生率

10台設置したら、そのうちの3台で交換が発生

故障や不具合がないといわれるソーラー・パネルについて、2004年の運転開始から2009年までの5年間で発生したパネル交換数を見てみましょう。これはメーカーの点検で何らかの不具合が見つかり、交換に至ったパネルの数をまとめたものです。

設置ソーラーパネル
メーカー 設置枚数 交換枚数 交換割合
A社 1,752 41 2.3%
B社 1,272 40 3.1%
C社 936 4 0.4%
D社 832 4 0.4%
E社 405 18 4.4%
F社 288 1 0.3%
G社 160 4 2.5%
5,645 112 2.0%

次に、下表「設置システム」に注目してみましょう。これは単純なパネルの交換数ではなく、産総研メガ・ソーラータウン内に設置した210台のシステム(住宅用システム)のうち、何台のシステムで交換が発生したのかを調査した結果です。

ユーザーはシステム単位で設備を購入するわけですから、こちらのほうが気になるところでしょう。結果は210台のうち、3割を超える67台で交換が発生していました。

設置システム
メーカー 設置台数 交換発生数 交換発生割合
A社 61 26 43%
B社 53 23 43%
C社 39 3 8%
D社 26 3 12%
E社 15 8 53%
F社 12 1 8%
G社 4 3 75%
210 67 32%

驚くべきことに、10台設置したら、そのうちの3台で交換が発生したという結果です。故障・不具合知らずのはずのソーラー・パネルに、以外に多くの故障や不具合が起こっているのでびっくりさせられます。

graf-solar01

ソーラー・パネルについて、メーカー別に不具合が発生した数をまとめてみました。

メーカー別不具合発生件数
メーカー 調査台数 不具合発生数 不具合発生率
5年以内 10年以内 10年以上
ア社 130 7 17 1 25 19%
イ社 43 0 0 0 0 0%
ウ社 26 4 0 0 4 15%
エ社 19 0 5 0 5 26%
オ社 39 0 1 1 2 5%

サーモグラフィ・ドローンで低コストの点検が可能に

太陽光発電システム(ソーラーパネル)は専門家に定期的に検査してもらいましょう。設置工事業者やメーカーにもよりますが、最初の数年は無料で点検を受けられるはずです。

また無料であることにこだわらず、多少の費用がかかっても、点検は実施すべきです。当面は余剰電力を高額で売電できますので、多少費用がかかっても、太陽光発電システムを健全な状態に保って、たくさん発電するほうが得策です。

カイトコーポレーション株式会社は、サーモグラフィ・ドローンを使うことで、私たちはこれまではできなかった大きなビルや太陽光発電システムの点検サービスをお客様に提供することができます。本試作機の開発により、太陽光発電パネルの発見困難な箇所の点検がより低コストで可能になりました。